痴漢冤罪の話
はじめまして、サムライです。
今回は痴漢冤罪にあった際の記事でも書こうと思います。
時は遡り今から約1年半前の事だった。
デートという程でもないが週末の食事をどこでしようかというリサーチを仕事帰りに行なっていた。
最寄駅はS駅でチーズフォンデュを食べるという事まで決まっていたので候補はそんなに多くはなかった。
駅からのルートと外観などを確認し、ある程度雰囲気は掴めたので帰宅する事にした。
相手にも雰囲気を伝えるためにスマホで写真を撮った、のだがこれが後の災難に繋がる。
電車に乗ると乗車率はぼちぼち。
動けない、という程ではないが無理に動こうとすれば人にぶつかるくらいだ。
そして、近くには挙動不審な女がいた。
あまりにも違和感を感じたのでスペースがあった方に移動したのだが、なぜかその女も移動してきた。
いよいよおかしい。
とりあえず乗車率の高い電車、女、と来れば警戒すべきものは1つだろう。
所持物のビジネスバッグは肩から下げていたので、あとは両手を上げて身動きしなければokというつもりでつり革に両手を捕まり、その日配信されたプリキュアアプリでもやろうと思ったところ、それは起きた。
ピピッ
スマホが先ほど外観を撮影した時にカメラを起動した状態のままになっていたらしく、しかも胸ポケットから出そうとした時に動作音がしてしまう。
圧倒的やばさを感じ、それは当たりだった。
Y駅にて腕を掴まれ盗撮(タイトルだと痴漢って書いてあるけど実際には盗撮冤罪)と女が騒ぎ出した。
こいつ絶対狙ってただろ、キレそう、いやキレてた。
しかもまわりの奴らも調子にのって「大丈夫かい?お嬢ちゃん」とか「何されたの?」とかヒーロー気取りしはじめる始末。
この時の俺の気持ちは、終わった、と、皆殺しにするぞ、だった。
周りに数が多く逃げる事も叶わず、そのままそこで抵抗していても多数決で押し切られると思い、本来はタブーらしいがとりあえず駅員室に行った。
とりあえず自分から駅員を捕まえ、その女と俺の2人が駅員室に移動した。
流れを説明し、「話にならないので警察を呼んでもらえますか?」と伝えた。
この後用事があったので、そのキャンセルの旨だけ伝えたいというと許可が出たのでスマホを操作すると女が証拠を消そうとしていると騒ぎはじめた。
仕方がないので常に画面を一緒にみてもらい、その他荷物は駅員にすぐに預かってもらった。
監視カメラの映像もすぐに提出できるよう確認をお願いした。
しばらくして警察がやって来た。
5人で駅員室にやって来た。
それなりに高圧的な印象の話し方でまずは荷物チェックと女に話を聞いていた。
意外だったのはその後すぐに女が帰された事だ。
そして次は俺の番。
途中までは駅員室、途中からはパトカーの中できかれた。
ちなみに警察に挟まれながら駅から出る時の人の視線はとても気分が悪い。
「何歳?仕事は?持ち物これだけ?一応ポケット確認させてもらうよ。」
はい。
「で、実際何をやったの?」
普通に乗車していただけです。むしろ、離れようとしましたが腕を掴まれて無理矢理降ろされました。
「さわった?」
いえ、というかさわったという供述に変わったんですか?
「いや…。撮ったの?」
それは、えーと、かくかくしかじかで撮影状態にはなってしまったと思いますが、それ以前に女性の様子はおかしかったです。撮影されてしまった物は僕の胸ポケットの中身です。その時間帯な事は動画の時間と乗車時間と監視カメラの映像を照らし合わせていただければわかると思います。
と、こんな感じだった。
正直、最初は冷静じゃなかったのだが、はじめに俺に聴き取りをした警察官が新人だったっぽく、やたらたどたどしかったり、注意されていたりする様を見ていたら頭が一気に冷静になった。
感謝。
そして、少しして警察署に着いた。
「逃げないでね?一応抑えておいた方がいい?」
など言われたがそんな事するわけない。
エレベーターに乗り、どこかの部屋につき部屋の大きさの割には少ない4〜5人の警官に挨拶して個室に移動した。
はじめは2人がかりだった。
まずは同意書に署名をさせられた。
所持品を預ける旨で拒否権は無い。
名前、年齢、誕生日、住所などを口頭できかれ所持物と照らし合せて確認をとった。
次にスマホのパスワードをきかれ中のデータをチェックされた。
ちなみに、
「君なんか特殊なアプリとか使ってる?」
特殊の基準が分からないのですが、例えばどんなアプリですか?変なところありました?
「いや…。データもアプリも少な過ぎるから表示させないとか。」
そんなアプリあるんですか?存在を知らないので無いと言う事しかできませんが、もしそれがあった場合に解く操作があるなら言っていただければやりますよ。
「いや大丈夫。」
というやり取りがあった。
俺はLINEの会話は終わったら消すから履歴は無いし、アプリもプリイン含め日常的に使うもの以外削除しているし本当にデータが少なかった。
おかげさまで案外あっさり解放許可が出た。
警官いわく、
「完全に乗車してた時間と一致する何もうつってないムービーが逆にやってない証拠だったよ。あれが触られたとかいう話だと証明できないからもっと長引いた。ちなみに今日とは関係無くても変な写真とかあったらもっと長引いたよ。こんなに黒いところが出ないのは珍しい。」
らしい。
そんなこんなやり取りしてるうちに警官との雰囲気も少しくだけつつ、
「じゃあ帰ってもらう前に反省文だけ書いてもらってもいい?やってないのはわかるんだけど形式上必要で内容は今日1日の行動についてと誤解を招いた事について、今後誤解を招かないようにするってもの。まぁそう言われても難しいと思うから俺の言った事を自分の言葉で書いてくれればいいよ。」
と言われ従ったら荷物を返却され、確かに返却されましたという署名をして警察署を出た。
最寄駅だとちょっと嫌だろうから近場の別の駅まで送ると申し出てくれたのでその言葉に甘えた。
帰り道に、
「いやー災難だったね。最近そういうの問題になってきてるんだよね。やられてないのわかっててふっかけるやつ。俺らもこわくてこわくて両手上げて何も触らず動かずだけどまぁ乗らないで済むのが1番だよ。後おじさんとかの近くにいる事。」
とアドバイスしてもらえた。
帰りの電車はもう空き始める時間だったのか女性におびえる事はなかった。
帰宅するとどっと疲れ、メンタルが持っていかれそうになった俺は友人に電話して無理してでも笑い話にする事で持ちこたえた。
みんなも気をつけてくれ。